11/01/2021

台湾便アポノゲトンの一種


台湾便アポノゲトンの一種
Aponogeton sp.→Aponogeton ulvaceus

 台湾のファームからカプロニーとして入荷したアポノゲトンの一種です。塊茎に葉1枚ですが、カプロニーではないことはわかります。名前と違うものがくることは、ないことではないので、ここで怒っては負けです。特にアポノゲトンは思わぬ掘り出し物が来ることがあるので、逆に楽しみにして育ててみることにします。


出てきた葉は、すぐにウルバケウスとわかるものでした。ただ、完全に断定できないのは、アポノゲトンが交雑しやすい性質を持つからです。ウルバケもどきも古くから知られています。
雑種というと何か悪いとか、価値の低いとかという印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。たしかにそういう側面もあるのでしょう。しかし、アポノゲトンにおいては、それは楽しみの対象になりうるのです。
例えば、ウルバケウスは各ファーム毎でも基本変わりはありません。でも、交雑種はほとんどがファーム内でイレギュラーで起っちゃった結果なので、言ってみれば、そのファームオリジナルのアイテムなのです。そのファームにしかないって、とりあえず惹かれますよね。全部が魅力的な表現になっているかは、たしかに微妙です。それでも、見たことのないものに出会えるとか、とんでもない当たりをひくとか、趣味として楽しい部分があるのも事実です。
アポノゲトンは日本未入荷の原種がたくさんあるのですが、輸入される可能性が低いものばかりです。それよりも機会の多い交雑種を楽しむのは、わりと当然のような気がします。



はい、その結果ですが、くるくるの強いウルバケウスになっています。
花未確認ですが、まずそうでしょう。急に浮葉出したらひっくり返るしかないです。

こうなると次の楽しみです。先ほど、各ファームで変わりはないと書きました。基本的にはそうですが、絶対そうとも言い切れません。なぜなら、元ダネに違いがあるかもしれないからです。
ウルバケウスには白花、黄花、紫花の3タイプがあって、サイズや育ち方に違いがあります。よく見るのはクリーム色から薄い黄色のものだと思います。今回のもおそらくそうでしょう。そんななか、紫が出れば大当たりです。紫タイプは休眠せず(しにくく?)ものすごい大株に育てることが可能なのです。ウルバケウスが来て確かめられるときは見ていますが、紫色にはいまだに出会えていません。
もう一つ、ウンドゥラータスのように不定芽により幼植物を形成するものもあるのですが、これも幻の存在です。見たいですよね。
上の写真、グリーンウォーターで少し見づらいですが、中央やや右寄りに花芽見えますか?左の長い茎も花のものです。さて、どんな花が咲くのか?
ピンクの1本花だったら、これもひっくり返るしかないです。
もちろん、それも、ありなのですが。

最後にもう一つ、ウルバケウスだとして、これ、いつも来るものより安いです。これも魅力の一部ですよね。

追記

開花しはじめ。クリーム色の花でした。
ウルバケウス確定ですね。
良いウルバケです。これはこれで良し。