11/03/2021

エキノドルスの水上栽培


 エキノドルスの水上栽培

SNSを見てると、ボトルとかパルダとか、皆さんすごく素敵なものを作ってますよね。
水槽だけでなく、水鉢と赤玉でやっているのとかも、いいですよね。
関連商品も揃い、LEDのスポットライトも良い品が増えてますし、それ用の熱帯植物も豊富に流通するようになって、これから、ますます盛んになるんじゃないですか。

そんななか、私が推したいのが、やっぱり水草です。
ブケやクリプト、アヌビアスなどサトイモ科はやられているようですが、意外と見ないのがエキノドルスです。屋外でやられてる方は少しいますが…
エキノドルスはオモダカ科の植物で北米から南米にかけて分布、古くから水槽用の水草として親しまれています。丈夫で育てやすく、品種改良による豊富なカラーバリエーションがあり、人気の種類です。
サトイモ科の水草と違い、ショップで展示されているときは、だいたい沈水葉の姿なので、気中葉はあまり馴染みがないかもしれません。もしくは、生え変わる最中で気中葉はぼろぼろのイメージ?
じつは屋外で栽培が可能なほど丈夫なんです。これを楽しまない手はないのではないでしょうか。

入荷は気中葉です。だったらすんなりいくんじゃないかと思いきや、これが、うまくいかないんです。ファームの湿度、パッキングされて輸入されてきたときの湿度と、日本の住環境との差がありすぎて、しおしおになるのです。むんむんとしたショップの環境ならいざ知らず、私のところのようにエアコン管理している所では、いくら水槽だらけとはいえ、意外と湿度は低く、お肌がカサカサになるほどなのです。普通の住環境もそうですよね。エキノもむんむんからカサカサに来たら、最初ショックを受けるのは当然です。
でも、そこは外でも育てられるくらい丈夫なエキノ、ちゃんと対応してくれるのです。この湿度への対応力は、サトイモ科3兄弟より、はるかに上です。

まず、気中葉を入手しましょう。出来るだけ一度も沈められていないものがいいです。(沈んだものは沈水スイッチが入っているので、変化させるのが少し難しくなります。無理というわけではありませんが。また、完全に沈水葉になったものも不可能ではありません。)
蒸散を防止するため葉を切ったのと、何もしないのとを比べてみましたが、あまり差は感じられませんでした。それより、種類による差は感じました。まだ、経験値不足で、たまたまかもしれませんし、どの種類がとかは案内できませんが、うまくいかずあわてて沈めたのもいくつかあります。現状、16種くらいはうまく仕立てられました。
水はポットの下1cmほどが浸かっていれば十分です。ちなみに屋外でマーブルクイーンを維持するときもそうしてます。
底は栄養系ソイルがベストかと。
そして、一番のポイントになるのが、明るさだと思います。窓辺だからとライトをケチっていたら、うまくいきませんでした。うまくいき始めたのはライトを使うようになってからです。明らかに違います。外の方が簡単だなと感じていたのは、そのせいだったのかもしれません。

それだけ?と思われたかた、そうなんです、それだけなんです。が、まず、来た時についていた葉は枯れると思っていてください。はじめはゆっくりですが、新しい葉に生え変わっていきます。古い葉が枯れたら枯れた部分から切り取っていきます。ほおっておいて、万が一蒸れていると、くさって株自体がダメになります。私は霧吹きもしないようにしていました。その代わりケース全体に薄く水は張っています。「室湿」に対応してしまえば、ミストもしぶきも大丈夫だと思います。腰水以上、いわゆる抽水状態にしても大丈夫なので、いろいろな楽しみ方が可能です。
ライトを当て、水を切らさず、根を伸ばし始めると、急に丈夫になります。スプーンやガブリエリのように最初から大丈夫だったものもありますが、概ね1~2か月かかりました。もしかしたら夏だったら、もう少し早いかも。
ちなみに、中心の新しい葉が1枚でも残ってれば復活可能ですが、元気がなくなってきたら、あまりギリギリまで粘らず、沈めたほうがいいと思います。

模様や色が沈水葉と違うものを出すので、これもおもしろいですよ。種類によっては気中葉向きと言いたくなるものもあり、新たなジャンルになってもおかしくないくらいに、きれいなものも多いです。

水草もこんな楽しみ方が出来ますので、いろいろ遊んでみてください。