11/19/2021

ファームもののアフゼリー

ファームからコンゲンシスで来るアフゼリー

ファームもののアフゼリー
一番目と二番目の写真は、シンガポールのファームからコンゲンシスで来る種類です。ここのは昔から来ているため、コンゲンシスといえば、この形を連想する方も多いと思います。

葉先が丸くて幅広、やや肉厚でぼてっとした感じ、葉柄は葉の長さと同じくらいか短い、根茎はやや太め。
この特徴、じつは、どんぴしゃアフゼリーなのです。

コンゲンシスはヘテロフィラのシノニム(異名)です。コンゲンシスの名称でヘテロフィラが来ればわかりやすい話なのですが、なぜか、アフゼリーが来るのです。あの特徴的なしわしわの葉をもつヘテロフィラと、ぱっと見、特徴が分かりにくいアフゼリー、どこでどう間違われるようになったのか?
これは何十年も前からで、ギニア便でも同じことがおこなわれています。きっと昔なんらかの間違いがあって、そのまま続いてるんでしょうね。
という事で、コンゲンシスで来るものはアフゼリーです。

で、済めばいいのですが…
別のファームでコンゲンシスの名称がつけられているのは、アフゼリーじゃなかったりするのです。伝言ゲームあるあるでしょうか。名前だけでは判断出来ないんですね。

ファームからコンゲンシスで来るアフゼリー


ファームからアフゼリーで来るグラブラ

次に、ファームからアフゼリーで来るものは何なのか?
本当のアフゼリーが別の名前で来ているので、もちろん、アフゼリーじゃありません。
ちなみに、ちゃんとしてるファームもあるかもしれないので、全部がとは言えませんが、
現状流通しているだいたいはそうかなという話です。

で、何なのかというと、昔はアングスティフォリアでしたが、最近ぜんぜんそのパターンは見なくなって、現在ではほぼほぼグラブラになっています。
それを踏まえて、三番目の写真、アフゼリーで来るものを見てみてください。葉先や葉幅はあまり関係ありません。葉の薄い質感、私の写真ではうまく伝わりにくいですが、実際は一目瞭然です。葉柄は葉の長さより長く、根茎は比較的細くなっています。アフゼリーとはおよそ言い難く、まさにグラブラの特徴を有しています。

厳密には花の確認が必要なのですが、なれれば葉の形、質感でも分かります。そのなれのためには、ワイルド便を含め数多く育て、観察することです。
でも、やっぱり花が必須なことも憶えておいてください。

育成に関してですが、
アフゼリーは本来、湿生ですが、水槽生活にも十分適応できます。丈夫と言っても問題ないレベルです。野生では1メートルにもなる大型種ですが、水槽ではまず大きくなりません。成長の遅さではアヌビアス一といっても過言ではないと思います。安心して水槽で楽しめます。
グラブラは水中向きで、水槽向きの水草としては優等生だと思います。たくさんある名前のせいか、何となくなじみが薄くて普及していませんが、ナナやバルテリーの次には、ぜひ積極的に導入していただきたいアヌビアスであります。

ちなみに、アヌビアスで一番最初に記載されたのはアフゼリーです。なのにこれって、どうなんでしょう。ちょっとかわいそうですね。もうちょっとリスペクトされても…
でも、アフゼリーがアフゼリーで流通する日って来るのでしょうか?私はちょっと懐疑的です。なので、じつは君はアフゼリーなんだよ、と言ってあげられるよう勉強を続けていこうと思っています。

興味のある方、webshopでも販売してますので、ぜひ育ててみてください。