11/08/2021

ギニア便のアヌビアスの解説

 ギニア便のアヌビアスの解説です。

今回突然入荷したギニア便のアヌビアス。ぜんぜん入ると思っていなかったのでびっくりしました。出し手、入れ手の努力の賜物なのでしょう。べつに購買をあおるためだけに言うわけではありませんが、次をあまり期待していないほうがいいのでは‥と思います。わかりませんが。

上の写真のものはアフゼリーで入荷したものです。が、明らかにアングスティフォリアです。本当のアングスティフォリアは最近ファームから来なくなっているので、興味のある方はぜひ。今回の便では一番のおすすめです。バルテリーの変種で、ギニアやカメルーンに分布があります。茎の赤味と細身で濃緑の葉が独特で、他との区別も簡単です。個性的な姿から人気があったのですが、最近まったく見かけなかったので、今回はうれしかったです。


次になりますが、上の写真はコンゲンシスの名前で入荷したものです。コンゲンシスという名前は、ヘテロフィラのシノニム(異名)になっていますが、ヘテロフィラには見えません。それでは何かというと、私の第一印象ではアフゼリーです。葉の質感と茎の太さはアフゼリーのそれです。ただ、ちょっと葉柄が長いのが気になり、グラブラの可能性も捨てきれないかな(グラブラは分布域が広く姿やサイズが変異に富んでいるため)と、いったんそちらに振れたのですが、やっぱりアフゼリーかなという感じです。分布から見てもどんぴしゃです。少なくともヘテロフィラではありません(ヘテロフィラはギニアに分布していないし、そもそもまったく形が異なる)。アフゼリーはバルテリー系(グラブラもバルテリーの変種)とはまったく違う花を咲かせるので、花が咲けば一発なんですが…

アフゼリーだとして、アフゼリーはアングスティフォリアと違い、ファームから来ているのですが(まったく違う名前で)、そのファームものとは形がぜんぜん違います。上のアングスティフォリア同様、これも押さえておいて損はないと思います。


最後のこれは、ランケオラータで入荷したものです。ランケオラータはグラブラのシノニムなので、グラブラかと思いました。グラブラは容姿の幅が広いので、いろいろな名前で来るけど、結局グラブラだったというのは、よくある話です。ランケオラータだったらグラブラじゃないですか、と気楽に言っていたのですが、よくよく見てみると、アフゼリーっぽいというか、さっきのコンゲンシスの小さいだけにも見えてくる。という事で、現状では、これもアフゼリーかなと思っております。


解説と言いつつ、意見がころころ変わるし、歯切れが悪いですが、キーポイントとなる花がないとこんな感じです。ちなみに、この、何だろうと調べたり考えたりしている時間は、かなり楽しいです。書籍や文献を拡げながら考えていると時間があっという間に立ちますよ。

アクアプランツ№5(2008)にもアヌビアスの詳しい記事書いてます。そちらもご覧いただきたいのですが、バックナンバー入手しにくいようです。もし機会がありましたら、ぜひ。


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